WORKS&TOPICS
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2022.01.12
COLUMN MEDIA BIM
BIMをもう一段階進める、地方の中小事業者の挑戦!
先週、日事連への掲載情報を発信しましたが、
同時に建築士の2022年1月号にも、弊社のBIMの取り組みについて寄稿させていただきました!
BIMを主力に、オフィスや障がい者施設、介護施設、保育園、店舗など様々な用途の施設設計を、
鹿児島、福岡、東京など全国のエリアで活動している設計事務所、ixreaです!
建築士は、公益社団法人日本建築士会連合会が毎月発行している会報紙です。
日事連と共に、新年最初の紙面でBIMが大々的に取り上げられています(^^)/
各業界団体のBIMに対する本気度が現れてますねー!
建築士会は建築士の集まる団体なので、
設計者だけでなく、施工者や専門業者など、幅広い職種の建築士が所属しています。
設計事務所の集まりである日事連とはまた別の切り口で、BIMの話をしていますー
会報「建築士」についてはこちら↓
公益社団法人日本建築士会連合会HP
会報「建築士」について
設計と施工者のBIM連携を考える
ixreaはBIMで設計を進めていますが、
施工者に渡す際のデータはPDFとJWWの場合がほとんどです。
残念ながら、設計で作成したBIMデータを施工で活用したケースはかなり少ないです。
その中で、設計&施工のBIMデータ連携の良い例、悪い例をご紹介しました!
設計&施工におけるBIMデータ連係の好例
2020年に完成した、既存ビルに保育園が入居するという工事でした。
規模はそれほど大きくないですが、元々飲食店が入居していて、
設計はスケルトンになる前の状態で進めるしかないという状況でした。(改装設計あるある)
そうなると、建物の手がかりは元図面しかありません。
今回も30年前に書かれた元図面から既存建物の情報を得て設計を進めました。
スケルトンとは建物の骨組みを指し、スケルトン状態とは
内装等が無い建物の躯体のみの状態のこと言います。
スケルトン部分は構造的に変更ができませんが、内装や設備は
改装で自由に変更することができます。
これら変更可能な内装や設備をインフィルと言います。
ところが、やはり30年前の図面と実際の建物とは齟齬が多かった・・・
窓の位置が変わっていたり、柱が□ではなく○になっていたり。。
工事開始してまずやらないといけなかった作業は、実際の建物と設計の内容のすり合わせでした。
BIMデータ×点群データ
二次元CADのデータですり合わせをするには、
まず既存建物の各寸法を計測し、CADでデータを入力し、
設計データと重ね合わせて検討する必要があります。
平面だけでなく、立面、断面、展開と各図面同様の作業が必要になります。。
これ、めちゃくちゃ手間かかるんですね=
今回はこれを、BIMデータ×点群データで迅速に解決しました!!
点群データとは、xyzの座標情報を持つ点の集合体です。
この点が集まることで、3D形状の表現が可能になります。
最近ではiPadやiPhoneにLiDARが搭載されたので、
気軽に点群データを取得できるようになりました♪
こちらが内装を解体した後のスケルトン状態の建物です。
今回は、この状態で、躯体の点群データを施工者側で取得しました。
使用したのは、iPad Pro!
LiDAR搭載モデルですー
これがBIMデータと点群データを重ねた状態です。
窓の高さが若干異なるのが、一目でわかります!
データを取得して、設計BIMモデルにインポートして、画面で見るだけ。
簡単に全ての齟齬を把握することができましたー!
廊下の設計モデルですが、
既存図面では柱が四角の形状だったため、壁の中に柱が収まる設計としてました。
ところが、解体してみると、なんと柱が円柱!
当初想定よりサイズも大きくなっていました(-_-;)
点群を重ねてみると、、、
やはり壁から柱が飛び出している(@_@)
改装設計ではアルアルだと思いますが、
設計BIMデータと点群データを活用するだけで、
細かい部分の確認手間を大幅に省くことができました。
完成写真がこちら。
設計BIMデータと点群データを上手く活用することで、
無駄な手間を省いて迅速に施工を進めることができた事例です(^^)/
より連携を深める挑戦
BIMは、建築の生産プロセス全体を効率化するためのツールです。
設計だけとか、施工だけで使うよりも、うまく良いとこ取りで連携すると、
全体的な効率化は間違い無く図れますね!
その他にも設計と施工の連携事例をいくつか掲載していますー
国交省のBIMモデル事業にも少し触れていますので、
一読よろしくお願いいたしますー!
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