WORKS&TOPICS
WORKS&TOPICS
2022.01.21
COLUMN
『建築雑談』近代建築の世界遺産ーロンシャンの礼拝堂ー
こんにちわー
BIMを主力に、オフィスや障がい者施設、介護施設、保育園、店舗など様々な用途の施設設計を、
鹿児島、福岡、東京など全国のエリアで活動している設計事務所、ixreaです!
毎日ネタを投稿したいんですが、
なかなか仕事ネタだけでは毎日更新は大変ですね(^^;)
BIMネタばかりでもお腹いっぱいになりますし・・・
ということで、本日は雑談ネタですー
たまには設計事務所らしく、建築についてです!
最初なので、まずは超有名建築で(^^;)
ノートルダム・デュ・オー礼拝堂
建築を学んだ人なら誰もが知っている、みんな写真を見たことがある建築!
フランスで活躍したル・コルビジェの晩年の作品です。
近代建築の五原則を提唱し、実証したサヴォア邸が一番有名かと思います。
日本にも、国立西洋美術館が作品として残っています。(こちらも世界遺産)
モダニズム建築の巨匠、近代建築の三大巨匠の一人と、
もう説明不要なくらいの有名人ですね。
(詳しく知りたい方はWikiで)
サヴォア邸など、コルビジェの作品を多く見てもらうと、
機能性、合理性を追求した建物というのがわかります。
ところが、ロンシャン礼拝堂にはそれが無い!
宗教建築としての様式も無し!
本当にあのコルビジェの作品か?というくらい対比的な作品となっています。
(学術的な話は、ここではあまり触れませんので(^^;))
田舎の山の上にあります
日本から見に行こうと思うと、結構大変です。
フランスのフランシュ・コンテ地方のオート=ソーヌ県ロンシャンにあります。
(舌噛むわ!)
ちなみにこれがロンシャン駅↓
駅舎とか、無いです。
この時は朝早い電車に乗って向かいました。
なんと、たまたま同じ電車に日本人が3人!
そしてみんなロンシャン礼拝堂に向かうというー
3人だけロンシャン駅で降りて、いざ礼拝堂に向かいました!
ちょこっと町を抜けて
礼拝堂は小高い山の上にあるので、
ここから登りです!
朝早い時間だったので、気持ちいいですね〜
まだまだ登ります・・・
いや、どこまで登ればいいねんーーと息を切らせながら、、
なんか、見覚えのある建物が見えてきた!!!
どーーん!
天気も良く、写真で見てたまんまの風景が目の前に!
流石に感動でしたねー
この日はたまたま日曜日、
中ではミサが開かれていました。
自分は信者でもなんでもないんですが、、
この礼拝堂見に来る人は多いようで、快く迎えていただき、
なんとミサに参加させてもらうことに(@_@)
(しかも自己紹介までさせてもらって)
ロンシャン礼拝堂の中で、Amazing graceを聞きました(T_T)
感動です!!
ということで、内観の写真は撮れず。
気になる方は検索検索!
こっそり採光棟の見上げ写真だけ撮りました。
なんか、顔に見えてきますね。。
建築の力を感じる空間!
ここに来る前に散々宗教建築を見てきて、
なんなら見過ぎて少し宗教建築に忌避感を感じるほどでした。
これは、日本人との信仰心の違いなのかとも感じました。
やはり、教会より神社の方が落ち着くなーみたいな感じで。
ところが、ロンシャン礼拝堂は大違い!
中に入った瞬間、信仰とか文化とか、そんなものが全て吹っ飛び、
丸裸にされた感覚になりました。もうそれだけで涙が出てくるような。
南面に配置された傾斜した大壁には、ランダムに配置された開口部から外光が拡散されて入ってくる。
屋根と壁の間にはスリットから光が漏れ、
シェル構造のうねった大きな屋根が、まるでとても軽いもののように浮いて見える。
ぱっとみると、ものすごく不安定で不規則な空間で、入った瞬間不安を感じる、
なのに、全てが絶妙なバランスで、安心感を得られる。
結果的に、「人間が信仰に求めること=日常の不安を払拭し安定を求めること」を体現しているような
神秘的で、なのに宗教観を感じない、普遍的で、建築の力を感じさせられる空間だなと感じました。
これは本当にすごい。
例えて言うなら、斎場御嶽のような、、パワースポットのような、、
人ならざるものが作ったとしか思えない、とても不思議な空間でした。
帰りは電車が無い(1日数便しか無い・・・)のでタクシーで近くの主要駅に。
コロナで海外にもなかなか行けなくなりましたが、
定期的にいい建築を見てインプットしていきたいですね。
鹿児島にもいい建築はありますので、
次回以降(あれば)紹介していきますー!