COLUMN
2026.01.13
BIM
BIMとは?建築DXの基盤となる情報マネジメント手法をわかりやすく解説

近年、建設・設計分野ではDXと共に「BIM」が急速に注目を集めています。しかし、BIMという言葉だけが独り歩きし、「結局どんな仕組みなのか」「従来のCADやCGと何が違うのか」「なぜ今BIMが必要なのか」と疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
本記事では、BIMを単なる3Dツールではなく、建築DXの基盤となる“情報マネジメント手法” として捉える視点から、基本概念・特徴・活用領域をわかりやすく整理します。また、設計領域でBIMを先進的に運用する ixrea(イクシリア) の取り組みを踏まえ、「設計〜施工〜維持管理において、情報モデルとして活用するBIM」の価値についても紹介します。
BIM導入に関心がある企業や、建築DXを進めたい担当者に向けて、「まず何から理解すれば良いのか」がわかる内容となっていますので、最後までご覧ください。
BIMとは何か?
BIMとは、建築・施設の企画段階から竣工、そして運用・保守に至るまでの全プロセスを、「3次元モデル+様々な属性情報」で一体的に捉える手法です。従来の図面作成とは異なり、建物そのものを情報モデルとして扱う点が特徴で、「BIM=ツールではなく”情報マネジメントの概念”である」という考え方を明確に掲げています。
BIMモデルには、空間・構造・設備などの要素が視覚的に表現されるだけでなく、部材や性能などの属性情報も含まれるため、従来の2次元図面では共有しづらかった情報が統合され、プロジェクト全体の連携が大きく進みます。
CAD・CGパース違い
CADは主に2次元の図面作成ツール、CGパースは視覚的な完成イメージを示すためのツールです。
これに対してBIMは、「形状+様々な属性情報」を含むため、設計〜施工〜維持管理まで必要な情報をうまくコントロールできる点が大きく異なります。
ixreaでは、初期提案から実施設計完了までのすべての3Dモデルで打ち合わせし、建物・空間のイメージに齟齬をなく実現する流れを実施しています。
BIMが扱う情報・ライフサイクル
BIMが扱う情報は、従来の図面情報にとどまらず、多様なデータを統合することで建物の価値を高めるものになっています。
- 形状+部材名称・材料・性能・仕様等の属性情報
- 企画→設計→施工→維持管理といったライフサイクル全体をとらえるための手法
- 点群データ、VR/AR/MR、ICT活用なども併用し、単なる設計モデルでなく、建物資産としてデータ価値を付加するとしています。
これらの情報を一体的に扱うことで、BIMは建物のライフサイクルを通して活用可能な「情報資産」として機能します。
BIM導入のメリット

BIMを導入することで、設計から施工・維持管理まで一貫した情報活用が可能となり、プロジェクト全体の効率と精度が大きく向上します。3Dモデルと属性情報を共有基盤とすることで、手戻りの削減や意思決定の迅速化につながり、建物の運用段階にも活かせる“資産としてのデータ”が形成されます。ここでは、BIM導入によって得られる主なメリットをいくつか紹介していきます。
業務効率化・生産性向上
3Dモデルで議論を行うことでイメージの共有が容易になり、多くの関係者間での齟齬がなくなることで、手戻り・確認漏れを低減させることができます。また、点群データとBIMモデルの統合によって、周辺状況の把握や既存建物の状況、現場の状況把握がスムーズになるというメリットも強調しています。
品質・コスト・スケジュール管理の強化
属性情報付きモデルによって、部材数量、干渉チェック、施工検討などが早期に可能となります。また、「BIMデータを施工・維持管理に活かす」構築は、コスト削減や手戻り防止に直結しており、品質・スケジュール管理の精度向上にも寄与します。
維持管理・運用時の活用性
完成後の運用・保守・リニューアルにおいて、3次元+属性情報のモデルが資産価値を支えます。また、「建物データにも新たな価値を付加する」ことを明言し、アセットマネジメント(AM)まで視野に入れたBIM設計を行うことも可能です。
なぜ今BIMが求められているのか?
建設業界では、長年続く非効率や情報分断の課題に加え、社会構造の変化やDX推進の流れによって、従来の業務プロセスを見直す機運が高まっています。BIMはこれらの課題を改善し、建設分野全体の生産性向上と持続的な成長を支える基盤として注目されています。
建設業界が抱える課題
日本の建設・設計分野では、情報分断・縦割り・2次元ベースの業務が根強く、手戻りや非効率が大きな課題となっています。特に地方中小規模の設計・施工体制では、BIM導入が“次の成長機会”として注目されています。
法制度・社会変化・DX推進の流れ
世界的にも国内でも、情報マネジメントやDX推進が加速し、BIMの義務化・推奨が進んでいます。こうした社会的潮流を踏まえ、BIMの国際標準であるISO 19650に対応した教育・運用環境の整備が求められています。ixreaでは、ISO 19650の国際標準規格にも準拠した事業者向け、設計者・施工者向けの学習プラットフォームを用意し、展開しています。
地方・実務ベースでの普及・先進事例
地方においても、実務レベルでBIMの活用が進んでいます。特に中小規模の方が設計から施工までモデルを一貫利用する形式が取り組みやすく、「形状を3D化するだけ」ではなく、使う人・使う場面を見据えた運用が実現されています。「ただ3Dで作る」のではなく、「誰が・どう使うか/現場と連携できるか」が鍵となり、展開されています。
BIMの広がり・活用領域

BIMは建築設計だけでなく、インフラ・設備・維持管理など、多様な分野へ活用が広がっています。近年は建物単体の設計モデルにとどまらず、まちづくりや施設運営、デジタルツインといった領域まで発展し、建設業界全体のDX基盤として重要性が増しています。
ソフトウェア・技術動向
BIMを支えるソフトウェアや関連技術は進化を続けており、設計効率の向上や高度なデータ活用を可能にしています。BIMソフトを活用し、設計効率を2〜3倍に高めた事例もあり、ICT・VR・AR・点群データなど、BIMを取り巻く技術にも積極的にアプローチする動きが広がっています。
BIM導入を検討するためのステップ・ポイント
BIM導入を検討する際には、まず組織内の目的や課題整理、つまり「今の業務を丁寧に整理すること」から始めることが重要です。そのうえで、社内体制やテンプレート整備、運用ルールの明文化を進め、「BIM担当者を孤立させない体制づくり」にこだわる姿勢が求められます。また、小規模案件でBIMモデルを活用しながら定着を図る段階的アプローチも有効で、プロジェクト選定が導入成功の鍵となります。
さらに、技術面ではixreaの「BIMマスターラーニング」をはじめとした教育・運用支援が導入効果を左右するポイントとなります。最後に、組織やプロジェクト単位でBIM導入の効果を数値・定性の両面から測定し、改善サイクルを回せる体制づくりが重要です。
BIMは、建物を「3Dモデル+様々な属性情報」で一体的に扱うことで、設計・施工・維持管理までのプロセスをつなぐ情報マネジメント手法です。従来の2D図面では共有しづらかった情報を統合できるため、手戻り削減、品質向上、意思決定の迅速化といった大きな効果が期待できます。
BIM導入を成功させるためには、目的整理、社内体制構築、段階的なプロジェクト展開、そして継続的な教育支援が欠かせません。適切なサポート体制があれば、BIMは組織にとって大きな資産となる「情報基盤」として機能します。
ixrea では、地方・中小規模の組織でも無理なく導入できるよう、実務に直結したBIM教育・運用支援を提供しています。
「何から始めればよいか分からない」「社内でBIMを定着させたい」といった課題があれば、ぜひ一度ご相談ください。
◆BIM導入・設計DXで悩んだら、専門家に相談するのがおすすめ
「どこから始めればいいのか分からない」「社内でBIMを定着させたい」「DXを踏まえた設計フローを整えたい」
――このような段階でも、専門家に相談することで課題が整理され、最適な進め方が見えてきます。
ixrea(イクシリア)は、実務で使えるBIM・情報マネジメントを重視した設計事務所です。
建物の価値と使い手の未来を見据えながら、初回相談から丁寧にサポートし、地方・中小規模組織でも無理なくBIMを活用できるよう支援しています。
「まず話を聞いてみたい」「うちの業務にBIMは合う?」という軽い相談でも大歓迎です。
お気軽にお問い合わせいただき、プロの視点で最適なアプローチを一緒に検討してみてください。
